病院の先生から、
ロキソニンテープを貼るのと錠剤のむのはどのくらい血中濃度違う の?
と質問があったので調べてみた。
インタビューフォームによると、
ロキソプロフェンは、T1/2 = 1.22 hr
活性代謝物のtrans-OH体 T1/2 = 1.33 hr
AUCもインタビューフォームによると、
ロキソニン錠60mg 単回 内服
6.70±0.26 μg・hr/mL
trans-OH 体 2.02±0.05 μg・hr/mL
ロキソニンテープ100mg 1日1回5日間 貼付
5,281±1,704 ng・hr/mL (5.28 μg・hr/mL)
trans-OH 体 2,278±863 (2.28 μg・hr/mL)
強引だけど、単回のAUCが記載なかったので、 テープの方を5で割ると
1日1回1枚だとAUC = 1.06 μg・hr/mL
6枚貼ると1錠分くらい?
1日3回内服するけど、 半減期が短いのでAUCは単純に3倍でだいたい良さそう。
シップを1日18枚貼ると内服3回と同程度のAUCが得られるかも。
(そんなにたくさん貼れるかは知らない・・・)
ロキソプロフェンってプロドラッグだっけ?と思い出したので、
ロキソプロフェンとtrans- OH体の薬理活性がどのくらい違うのか?
をメーカーさんへ電話で確認した。
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抗炎症作用 1.2 対 1.3
鎮痛作用 0.76 対 1.1
※ロキソプロフェン 対 trans-OH体 (聞き忘れで両方とも単位不明)
trans-OH体よりロキソプロフェンの方が、
小腸潰瘍の発生頻度が低かったのでロキソプロフェンで製品開発し た。
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とのことだった。
シップによるロキソプロフェンのままの吸収でも
抗炎症、鎮痛効果はあまり変わらなさそうなので、
無理にシップをたくさん貼るよりは内服したほうが良いのかもしれ ない。