ピロリ菌の除菌療法=3剤併用療法
というのが常識だけど、他の除菌療法もあるようなので調べてみた。
除菌率を比較しているちょうど良い文献があったのでチラ見。
BMJ. 2015 Aug 19;351:h4052.
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P 18歳以上のピロリ菌の1次除菌をした患者
I 各療法
C 3剤併用療法7日間
O 除菌率
<検索>
対 象:異なるピロリ菌の1次除菌療法を比較した50人以上のRCT
検 索:Cochrane Library, PubMed, Embase
言 語:制限無し
その他:参考文献を手検索
<文献抽出>
2名が独立して行った。不一致はディスカッションで解決した
<データ抽出>
2名が独立して行い、
<risk of bias>
2名が独立して評価。
Jadad scaleとコクランのrisk of bias ツールを使用
出版バイアスは、funnelプロットで検討
<その他>
直接比較のメタアナリシス以外に、
bayesian frameworkの中でネットワークメタアナリシスを行い、
<結果>
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risk of bias は、blindingでhigh risk of bias が多め。
比較している除菌療法は↓
除菌療法にもいろいろあるんだね。
文中では、3剤併用療法7日間の除菌率は0.73 (0.71 to 0.75) となっているので、
日ごろの除菌率とそんなに差がないような感じ。
以前調べた3剤併用療法+整腸剤も意外と結果が良い。(特に10日以上)
レボフロキサシンのレジメンは、3次除菌で自費で実施している病院もあるから、
あえて1次除菌でやらなくてもよいような気もする。
3剤併用療法7日間以外は、日本では保健適応外で自費になるので、
整腸剤を自分で併用するくらいが一番負担がなくてよいかも?
認容性等も検討してランク付けしているようなので、
ご興味のある方は原文でご確認を。
ピロリ菌の除菌療法では、
PPI→ボノプラザンにすると除菌率が良いということで、
パック製剤→タケキャブ+抗菌薬の組み合わせへ処方変更をするDrが
うちの地方は最近多いんだけど、武田以外のデータないかしら?
あと、ベイズ統計はよく分からないので勉強してみようかな。。
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