今度は増えないとういのがあったのでそちらを読んでみた。
Proton pump inhibitors and the risk of hospitalisation for community-acquired pneumonia: replicated cohort studies with meta-analysis.
Gut. 2014 Apr;63(4):552-8.
P:40歳以上でNSAIDsを初めて処方された患者に
I:予防的にPPIを併用することは
C:併用しない場合と比べ
O:市中肺炎リスクが上昇するのか?
8地域における後ろ向きコホート試験のメタアナリシス
期間:1997年1月1日~2010年3月31日
<include>
40歳以上で、初めてNSAIDsを処方された患者
フォローアップ期間は180日
28日以上PPIを予防的に処方されたNSAIDsを処方された 患者を解析対象とした
<データベース>
カナダ(アルバータ、サスカチュワン、マニトバ州、オンタリオ州 、ケベック州、ノバスコシア州)
以上の人をカバー
28日以上PPIを予防的に処方されたNSAIDsを処方された
<データベース>
カナダ(アルバータ、サスカチュワン、マニトバ州、オンタリオ州
アメリカ(MarketScan)
イギリス(General Practice Research Database)の8つのデータベースを対象
・カナダの6つのデータベースはそれぞれの地域の90%
→66歳以上の患者のデータを解析( 若い人はデータを取得できなかった)
→軍人、受刑者等の公的基金で支給されるものは除外されている。
・GPRDはイギリスの人口の代表的なサンプルを含んでいる
・ MarketScanはアメリカの大規模な雇用者用の健康保険の データを含む
→40歳~65歳のデータを解析
( 高齢者はMedicareの対象なので完全なデータが取得できな かった)
<exclude>
1.40歳未満の患者(市中肺炎の罹患率が低い)
2.コホートに登録するまでの6ヶ月以内にPPI、H2阻害薬、NSAIDsが処方されていた
3.コホートへのエントリー前に市中肺炎による入院もしくは、救急利用があった
4.コホートへのエントリー時に入院していた
5.結核の治療を受けていた
6.コホートへのエントリー前にがんの既往、もしくは肺炎のリスクを高める治療を受けていた
7.コホートへのエントリー前に市中感染で3日以上30日以下の入院をしていた
8.病歴を把握するためにコホートエントリー前の期間が1年以下
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初発症状バイアスと交絡バイアスを減らすため
2は、GERDによる影響をなるべく除外するためみたい。
***********************
<primary outcome>
NSAIDsによる治療を開始してから6ヶ月以内の市中肺炎による入院(HCAP)リスク
<分析>
多重ロジスティック回帰分析で、ORと95%CIを推定した。
【結果】
<母集団>
PPI暴露群:96871
PPI非暴露群:4141634PPI暴露群では、非暴露群に比べ高齢層、女性、合併疾患の割合が少し高かった。
インフルエンザ予防接種割合も高かった。
H2阻害薬暴露群:47344
H2阻害薬非暴露群:4342733
<primary outcome>
PPI暴露によるHCAPリスク 調整OR = 1.05 (95% CI 0.89 - 1.25; I2=0%)
PPIとNSAIDsの新規使用者のHCAPリスクのフォレストプロット |
H2阻害薬暴露によるHCAPリスク 調整OR = 0.95 (95% CI to 0.75 - 1.21; I2=0%)
H2阻害薬とNSAIDsの新規使用者のHCAPリスクのフォレストプロット |
ディスカッションでは、
・初期の市中肺炎症状の誤診?による初発症状バイアスの可能性
・市販薬のH2阻害薬やPPIを使用した可能性は除外できない
・NSAIDsとの併用している患者に限るため一般化できるかは不明
・適応症のGERDの有無に関する情報は得られなかった
などと触れている。
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PPIの服用で増えるのか?増えないのか?私の理解力だと正直よく分からない。。
GERDの人が市中肺炎等のリスクが高ければPPIによる影響は少ないんじゃないかと
考えることは出来そうだけど、そういった文献は探してないので不明。
単純にPPIを飲むことよりも、
PPIを飲む状況自体が市中肺炎リスクが高い状態というのもなんとなく納得はできるけど。
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