2014年6月9日月曜日

dapagliflozinの血糖降下作用


最寄のクリニックのDrが、
SGLT2阻害薬のフォシーガ(dapagliflozin)を処方するかもとのことなので、
あまり知識がないのでとりあえず勉強。



The efficacy of dapagliflozin combined with hypoglycaemic drugs in treating type 2 diabetes mellitus: meta-analysis of randomised controlled trials.
BMJ Open. 2014 Apr 7;4(4):e004619.

P:18歳以上の2型糖尿病の患者に対し
I:dapagliflozinを既存の治療に併用することは、
C:併用しない場合と比べて
O:HbA1c、FPG(空腹時血糖)、体重は改善するのか?

治療、RCTのシステマティックレビュー


<検索>
MEDLINE、EMBASE 、Cochrane Library, Google Scholar、ClinicalTrials.gov
雑誌の手検索も行っている。

<対象>
既存治療にdapagliflozinを併用で、HbA1cを観察している期間が8週以上のRCT
(dapagliflozinとplaceboの試験は除外)

<レビュー>
2名で行い、相違点は合意を形成した
380件→12件

<risk of bias>
コクランの評価表で各試験を評価。

<出版バイアス>
ファンネルプロットとエッガーの回帰テストで検討。
体重には出版バイアスが考えられる。
HbA1c、FPGの出版バイアスは小さい

<outcome>
・HbA1c
 12試験(3986人)
 MD = -0.52% (-0.60 to -0.45) 
  I2=56% (Q=29.54, p=0.0055)
・FPG
 12試験(3620人)
 MD = -1.13 mmol/L (-1.33 to -0.93)
  I2=53.8% (Q=23.81, p=0.0135)
・体重
 12試験(4008人)
 MD = -2.10 kg  (-2.32 to -1.88)
 I2=12% (Q=14.73, p=0.32)

<感度分析>

risk of bias の高そうなもの、を除外しても大きな差なし。
 


********************************

異質性が少し高そうなのと、メーカーの資金が入っている試験が多いのと
追跡期間が12週~104週で幅があるのと、短期間であるのが、限界としてあるみたい。
SGLT2阻害薬って長期飲む薬なの?

何か使っていて血糖コントロールが不良な人への追加薬としては、
体重も減るし悪くないのかな?


死亡率などを見ている試験は、ちょっと調べたけど見つけられなかった。


DECLARE-TIMI58(2013年1月開始~2019年4月終了予定)
Primary outcome:心血管死、心筋梗塞、虚血性脳梗塞の複合エンドポイント

という試験も進んでいるみたいだし、他の試験の結果も出るだろうから
SGLT2阻害薬の立ち位置もそのうち決まるのかなぁ。


ある程度若くて血圧高そうで太めな人をメインに処方がでるんだろうか。
ある程度体重落ちたら止める選択肢もあるのかな?


いまいちよく分かんないから、もう少し勉強しよう。

0 件のコメント:

コメントを投稿