2016年6月28日火曜日

スタチンとフィブラートの横紋筋融解症の頻度はどれくらい?

横紋筋融解症の頻度ってどのくらい?
添付文書には書いてあるけどフィブラートでも起こるの?
と近くのDrからメーカーの勉強会時に質問があったので調べてみた。
 
 
よく参考文献になっている
Am J Cardiol. 2006;97(8A):52C–60C.
のabstractに書いてあるのは、(全文は有料)

・ミオパチー
   11 /100,000 人年
 
・横紋筋融解症
  ・スタチン全般
   3.4 (1.6 - 6.5)/100,000 人年
  ・クレストール、リピトール
   4.2/100,000 人年
 
 
 
何かほかにないかな?
と思い下記を読んでみた。
 
 
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P アメリカのヘルスプランに加入している人
E スタチン、フィブラート、その併用療法
C
O 横紋筋融解症の発症率
 
252460人のデータベース解析
1998/1/1~2001/6/30
処方日から180日前に同系統の処方がない場合にコホートに繰り入れ
<結果の観察>
3人の著者が暴露状態についてブラインドされて検討
<対象薬>
atorvastatin, cerivastatin, fluvastatin, lovastatin, pravastatin, simvastatin
fenofibrate,gemfibrozil
<調整>
RRは、年齢、性別、糖尿病についてポアソン回帰で調整
 
<outcome>
 
 
 
 
 
 
 
 
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10万人年で3-4人くらいというのが、
今市販されているスタチンの横紋筋融解症のリスクみたい。
 
ベザフィブラートは記載ないけど、フェノフィブラートは0 (0-14.58)/1万人年。
スタチンと併用しなければ、あまり考えなくてもよいのかな?

ということでDrへ情報提供しましたとさ。