2014年5月11日日曜日

最近の日本人のピロリ菌の保菌率

普段いる薬局が消化器のクリニックの近くにあるので、
ピロリ菌の除菌療法の患者さんが必ず1-2名いらっしゃる。

そういえば、そもそもピロリ菌に感染している人が
どのくらいの割合でいるのかを知らなかったので勉強。


Prevalence of Helicobacter pylori infection measured with urinary antibody in an urban area of Japan, 2008-2010.
Nagoya J Med Sci. 2012 Feb;74(1-2):63-70.

J-MICC study(日本多施設共同コホート研究)の中の
Daiko sutudy(名古屋大学が行っている大幸研究)のコホートにおけるピロリ菌の陽性率の比較。
コホート研究のベース時点での横断研究。

J-MICC study
大幸研究

2008年6月~2010年3月に名古屋大学大幸医療センターで、
名古屋市在住の35歳~69歳の5167名(男性1467名・女性3700名)を対象に調査。
ピロリ菌感染の有無は、尿中抗体を大塚製薬のラピアンを使用し検査した。

ピロリ菌の感染率
35歳~39歳 19.6%(95% CI 16.8-22.6%)
40歳~49歳 25.8%(95% CI 23.5-28.2%)
50歳~59歳 39.4%(95% CI 36.8-42.1%)
60歳~69歳 50.3%(95% CI 47.8-52.7%)
 全  体   36.4%(95% CI 35.1-37.7%)


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試験への組入が該当施設を受診している人の中で同意が得られた人なので、
感染率が社会一般と比較して妥当かどうかはちょっと分からない。
ピロリ菌の感染率自体は、衛生環境の向上で年々低下傾向とのこと。
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Helicobacter pylori infection in Japan.
Expert Rev Gastroenterol Hepatol. 2013 Jan;7(1):35-40.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23265147





日本へリコバクター学会のパンフレット
http://www.jshr.jp/pdf/info/topics/jshr_pylori01.pdf

厚生労働省 がん臨床研究事業
ピロリ菌除菌による胃癌予防の経済評価に関する研究から



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どれもだいたい示す感染率は同程度。
30代で20~30%で、60代以降は50%前後くらいかな。

検査方法についても知識不足なので次に勉強しよう。

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